死後硬直について

宇都宮市を中心に直葬・火葬式・一日葬・家族葬など小規模なお葬式をお手伝いさせて頂いております、あんしん葬儀社です。
「死後硬直」と聞くと、亡くなってすぐ全身が固くなってしまう様子を想像する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私共が故人様のお着替えをさせていただく際や、ご家族にお別れをしていただいている際に「死後硬直しているのにどうして体を動かせるの？」というご質問をいただくことがございます。
今回は、葬儀の現場で多くご質問をいただく死後硬直についてご説明させていただきます。最後までお読みいただければ幸いです。

硬直の原因

まず、死後硬直とはご遺体の筋肉が硬化する現象を指します。
生きている人は筋肉を使う際に筋肉内にあるATP（アデノシン三リン酸）という成分をエネルギー源としていますが、亡くなるとATPが生産されず、エネルギーが徐々に消失していくことで筋肉が硬化していくと考えられています。
ATPが通常より少ない状態だとより早く死後硬直が進行するため、死の直前に強い力を出していた場合や筋肉が疲労している場合には死亡直後から強く硬直が始まります。

通常だと亡くなってから2時間ほどで下あごから硬直が現れ、全身の筋肉へと広がり、死後12～20時間で硬直は最も強くなります。
個人差等ありますが、死後30～40時間程度で硬直はだんだんと緩んでいきます。

筋肉量や安置状況によっても変化は異なり、多くの場合ですとスポーツ愛好家や男性・急死の方は硬直が強く、寝たきりの方や高齢者・お子様では弱いことがあります。
また、気温が高い場所では経過が早く、低い場合では遅くなります。

衣川の合戦で主の源義経を護るために敵に立ちはだかり、矢を全身に受けて絶命しても立ったままだったという弁慶の立ち往生の逸話も、疲労した状態で急死したために死後硬直が早く強く出たのではないかという解釈も出来ます。

何故硬直した体を動かせるのか

「体が硬くなっているのにお着替えをお願いしても大丈夫かしら」とご心配される方もいらっしゃいます。
あんしん葬儀社ではご遺体のケア専門のスタッフが最初のお手当てやお着替えの際に、硬直をほぐすマッサージを行います。
そのため、故人様のお体にご負担がかからないようお着替えが出来、故人様とご家族で握手をしてお別れをすることも可能です。

また、亡くなった直後には閉じていたお口も時間の経過に伴いだんだんと開いてくる場合がありますが、これはあごの硬直が緩んだ事により起こる自然な現象です。
あんしん葬儀社では専門のスタッフが綿詰めや枕の調整などでお口が閉じるようお手当てを致しますので、安心して故人様のケアをお任せください。
ただし、リウマチなどのご病気や長期間の寝たきり生活による体の曲がり、ご生前からの筋肉の拘縮は完全にほぐせない場合があります。
その場合もお体にご負担がないようにお手当てやお着替えを行い、お棺に納めた後に窓から出来る限りまっすぐにご対面が出来るよう、クッションなどでお体の調整をさせていただきます。

今回は、死後硬直と死後硬直によって起きる変化や対処についてご説明させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
亡くなってからのお体の硬直はマッサージによって解くことが出来ますので、お気に入りだったお洋服へのお着せ替えも承っております。
あんしん葬儀社ではご遺体のケア専門のスタッフが常勤しておりますので、ご不安な点や疑問に思う点がございましたらどうぞお気軽にご相談くださいませ。

あんしん葬儀社は、お葬式や仏事や法要についての疑問にお答えする相談サロンを完備しています。普段疑問に思っていることや、ご不安に感じていることを専門相談員がお話をお伺いしたうえで、その「不安」を「あんしん」に変えるお手伝いをさせて頂いております。
相談サロンは午前9時から午後6時まで営業しておりますが、営業時間外でもお電話をいただければ対応することが可能です。是非お気軽にご相談・お問い合わせください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。