エンバーミングについて

基礎知識

2021.09.16 エンバーミングについて

oyakudachi95

宇都宮市を中心に直葬・火葬式・一日葬・家族葬など小規模なお葬式をお手伝いさせて頂いております、あんしん葬儀社です。
故人様のお体をお手当てする際に、「これってエンバーミングとは違うの?」といったご質問をいただくことがございます。そもそも、エンバーミングとはどういうものなのかが分からないという方が多くいらっしゃるかと思います。
今回はエンバーミングについてご説明させていただきます。最後までお読みいただければ幸いです。

エンバーミングとは

エンバーミングとはご遺体の防腐・修復・感染防御を目的に行われる特殊な施術の事です。
日本語では「遺体衛生保全」とも言い、エンバーミングを施す専門のライセンスを持った技術者をエンバーマーと言います。
土葬が主流のアメリカやカナダではご遺体からの感染症の予防として一般的に行われています。火葬率99.9%の日本ではまだ馴染みのない言葉かもしれませんが、東日本大震災などの災害時には納棺師と共にエンバーマーも犠牲者の方の処置の為に被災地へ派遣をされています。
また、海外で亡くなった日本人を日本へ搬送する場合や、日本で亡くなった外国人をその国へ搬送をするといったご遺体の国際間の搬送はエンバーミングによる防腐処置が必要となっています。
IFSA(一般社団法人日本遺体衛生保全協会)により、エンバーミングの基本料金は15万~25万円と定められています。

エンバーミングの特徴

〇防腐処置により葬儀の日程にゆとりを持つことができ、ゆっくりとお別れが出来ます。
〇臭気や腐敗進行を抑えるので安心してお体に触れることが出来、枕を並べてのお別れも可能です。
〇闘病生活でお顔がやつれてしまったり、事故等で損傷のある故人様を生前のお姿に近付けてお別れをすることが出来ます。

エンバーミングの処置内容

1. 全身の洗浄・消毒
2. 表情を整え、髭剃りなどの処置を行う
3. 小切開し、血管から体内の血液を排出し防腐薬剤を注入
4. 腹部から残存物を除去し、防腐薬剤を注入
5. 必要な修復を行う
6. 再度全身の洗浄
7. お着替えをし、メイクを施す
処置時間は標準的に3時間ほどですが、ご遺体の状態や修復の程度によって処置にかかる時間は変わります。
また、エンバーミングを行うには専用の施設(エンバーミングセンター)へお連れしなければいけないので、エンバーミング前後の移動時間も必要になります。
通常、お亡くなりになった方を式場やご自宅に安置する際には状態変化を防ぐためにドライアイスをお体に当てて冷やさなければいけませんが、エンバーミングを施したご遺体は体の中から防腐処置をされているので、ドライアイスを当てる必要もなくなります。
また、施術の際に血色を足す薬液も使用するため、死化粧とは違う内側からの血色感も出てきます。
また「エンゼルケア」というのは病院の看護師や葬儀社によるご遺体の清拭や含み綿、メイクなどでご遺体をきれいに整えることを指しますが、「エンバーミング」は更に防腐や殺菌を施し遺体を衛生的に保存する期間を延ばす専門的な技術なので、エンバーミングの資格保持者しか行えません。

エンバーミングの歴史

エンバーミングの起源は古代エジプトのミイラにまで遡ることができます。古代エジプトではその土地で死んだ者は身分の上下にかかわらず、誰もがエンバーミング(遺体保存)しなければいけないという法律がありました。
理由として、宗教的に死者の魂は肉体にいずれ帰ってくるとされ、そのためには肉体が保存されていなければならないと信じられていました。また、ナイル川の氾濫に遺体が吞み込まれ伝染病が発生しないように、という衛生上の理由も上げられます。
古代エジプトのミイラは防腐剤に樹脂(balm)を使用していたことからembalmingの語源になったとされています。

やがてエンバーミングはヨーロッパに広まりました。そこでエンバーミングによって細部までの解剖学的研究が可能になり、医学の発展に大きく貢献しました。

アメリカの南北戦争時代(1861~1865)には、戦死者を故郷に送り届けるための手段としてエンバーミングが盛んに行われました。
また戦争終結後に暗殺されたリンカーンもエンバーミングを施され、首都ワシントンから2600㎞離れた故郷のスプリングフィールドまでの葬送列車が走りました。これが一般にエンバーミングを普及させる大きな効果がありました。
現在では北米では80%以上、また世界各国においても処置されるようになり、遺体の海外輸送、公衆衛生面での安全な保全のための処置として認知が広がっています。

日本では1988年に国内初のエンバーミングセンターが埼玉県に開設されて以来、処置件数は年々増加しており2020年では年間5万件以上。
現在はIFSA(一般社団法人日本遺体衛生保全協会)がエンバーミングの自主基準を設け、日本国内でのエンバーマー養成学校を設立するなどエンバーミングの普及や技術者であるエンバーマーの養成に向けて活動をしています。

いかがでしたでしょうか。
今回は、エンバーミングについてご説明させていただきました。
衛生的且つゆっくりとお別れの時間を取れるというメリットがあるエンバーミングですが、お体に小切開を行うという点や費用面、二親等以内のご遺族の反対があると施術は行えないという点なども理解した上で、最後のお別れの方法として考えてみるのもいかがでしょうか。
あんしん葬儀社では、ご家族様と打ち合わせをしたうえでエンバーミングご希望の場合には専門の会社へ依頼をいたします。
ご不明・ご不安な点はお気軽にご相談くださいませ。

あんしん葬儀社は、お葬式や仏事や法要についての疑問にお答えする相談サロンを完備しています。普段疑問に思っていることや、ご不安に感じていることを専門相談員がお話をお伺いしたうえで、その「不安」を「あんしん」に変えるお手伝いをさせて頂いております。
相談サロンは午前9時から午後6時まで営業しておりますが、営業時間外でもお電話をいただければ対応することが可能です。是非お気軽にご相談・お問い合わせください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

荒井 貴大

代表取締役
荒井 貴大

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