葬儀について
2019.09.29 神式のお葬式
今回は宇都宮市でも行われている神式のお葬式の流れについて書かせて頂きます。
神式のお葬式のことを一般的に神葬祭と呼びます。神葬祭は日本古来の民族宗教である神道の考え方をもとに行われています。神葬祭は仏式の葬儀とは異なり、亡くなった方にその家の守り神になってもらうという意味合いがあります。仏式の葬儀は故人様を仏弟子として旅立たせるための儀式であるのに対して、神葬祭は故人様へ引き続き家にいて守って頂くための儀式であるといえるでしょう。簡単な説明ですが、このような仏式と神式では違いがあるのです。
〇神葬祭の考え方
神葬祭には2つの大きな考え方があります。1つ目は「穢れ」です。穢れとは気が枯れるともいわれ生命力が落ちた状態です。神葬祭を行うことにより、不幸が起きて穢れの状態を祓い清め、日常の世界に戻す。という意味があります。
2つ目は「先祖崇拝」です。最初にも書きましたが、自分たちの祖先が守り神として一族を守ってくれるという考え方があります。故人は神葬祭の後守り神となります。霊璽に故人の御霊を移し、祖霊舎に祭ることで遺族・親族を守る存在になると考えてられています。
〇神葬祭の流れ
神葬祭の特徴としては、統一された式次第がないことがあります。基本的な流れは同じことが多いですが、神葬祭のベースとなっている神道は自然と祖先への崇拝をベースにして自然発生した民俗信仰です。地域、神社、神職によって違った流れになることもあります。また、用意する物品や神饌物にも違いがあります。
・帰幽報告
亡くなった後に、神棚・祖霊舎の前で故人がこの世界での生涯を終えて、神様のいる死後の世界に戻ったことをお知らせする儀式です。宇都宮市内では行われないことが多いですが、神棚や祖霊舎の扉を閉めて白い半紙を貼って神封じを行います。これにより、穢れが神様のいらっしゃる神棚や祖霊舎のなかにまで入ってこないようにするためです。
・枕直しの儀
故人が自宅に戻ってくると故人に白い装束を着せ、北枕に寝かせます。そして、その枕元に守り刀を置きます。守り刀は刃先を見せておきます。さらに枕飾りを設けて米や水、酒などをお供えします。
〇通夜祭の流れ
神葬祭の通夜は「通夜祭」と呼ばれます。通夜祭では遷霊祭(御霊移しの儀)が重要な儀式です。下記に主な流れを記しておきたいと思います。
・修祓の儀:式が始まってから最初に行う場を清めるためのお祓いのことです。なお、修祓の儀では必ず最初に行われます。
・斎主一拝:斎主が霊前に向かい、一度深くお辞儀をします。
・献饌の儀:祭壇に飾ってあるお米、酒、水、塩、乾物、野菜、果物などの神饌物を神様にお供えする儀式です。
・斎主による祭詞の奏上:斎主が故人の経歴・人柄・功績などを盛り込んだ祭詞を奏上し、その死を悼み、御霊の平安を祈ります。
・玉串奉奠:仏式でいうと焼香にあたるもので、施主・ご遺族・ご親族・会葬者などが順番に玉串をお供えします。
・遷霊祭:故人がその家の守り神になるまでの50日間、その霊を仮の依り代となる霊璽(仏式でいうところの位牌)に移すための儀式です。
ここまでが通夜祭・遷霊祭の基本的な流れや主な儀式についてですが、地域や神職によっても流れが異なる場合もありますので葬儀社や神職と打合せや説明を聞いておくことが大切です。
〇葬場祭の流れ
通夜祭の翌日に葬儀にあたる葬場祭が行われます。ここで注意するべきなのは神葬祭において「一日葬」は一般的ではないということです。神葬祭の意味として重要なのは遷霊祭です。神葬祭の意味を理解したうえで葬儀形態を選択することが大切になってきます。
・修祓の儀:通夜祭と同様に会場全体を清める意味で行われるお祓いです。神葬祭では最初に必ずと言っていいほど行われる儀式です。
・斎主一拝
・献饌の儀
・斎主による祭詞の奏上
・弔辞、弔電の奉読
・玉串奉奠
・撤饌の儀
・斎主一拝
・閉式
・お別れの儀
棺のなかにお花を入れていただきながら最期のお別れを行います。
・出棺
・火葬
・直会(なおらい)
葬場祭のあと、故人をしのぶとともに、神職や参列者への慰労と感謝を表して料理を振る舞う席を設けます。仏式でいうとお斎にあたるものです。
こちらが通夜祭・葬場祭の流れです。こちらは地域や神職によって流れややり方が異なる場合が多いですので基本的な流れだと思っていただければ幸いです。
あんしん葬儀社では神葬祭も多くお手伝いさせて頂いております。神葬祭には参列する機会もあまりなく参列される方も慣れていない場合も多いかと思います。そこで、玉串奉奠の作法や流れについて丁寧にご案内させて頂いております。また、神葬祭で送ってあげたいが、お付き合いのある神職様がいないので紹介してほしいというご相談も多いです。神職様の紹介も承れますのでご相談下さい。宇都宮市の神葬祭ならあんしん葬儀社へお任せ下さい。宇都宮市営斎場悠久の丘でも神葬祭は可能です。悠久の丘での施行もご相談いただければ対応させて頂きます。ここまで神葬祭の意味や流れについて書かせて頂きました。
お読みいただきありがとうございました。
代表取締役
荒井 貴大
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