葬儀について
2020.02.18 いざというときに知っておきたい介護保険の使い方
終活にしても、お身内にご年配の方がいらっしゃるにしても、誰もがいつかは直面する「介護問題」。とりわけご心配になってくるのは介護費用のことと思います。今回は、終活のためのヒントとして、介護の負担を軽減するための社会の仕組み、介護保険についてお話しさせていただきます。
介護保険ってそもそもどんなもの?
介護保険制度は、1997年に国会で成立し、2000年に施行されました。介保険料を支払うのは満40歳以上のすべての国民、そして定住外国人のうち希望者です。満65歳以上のすべての方は、自動的に「第一号被保険者」、つまり利用資格のある者として適応されますので、市役所で特別な手続きをしなくても、介護保険を利用することができます。(但し、40歳以上65歳未満の方でも、加齢による特定の疾病――脳血管障害、初老期認知症など――が原因で要支援・要介護認定を受けた場合、サービスを利用できることがあります。)
とはいえ、実際に利用する前に、まずはいくつかのステップをクリアしなければなりません。ここでは、介護保険を利用するための手順を簡単にご紹介いたします。
介護保険を利用するために
突然、これまで利用していなかった方が要介護状態になったら、どうすればいいのでしょうか?
1.地域包括支援センターへ行く
はじめに、地域包括支援センターへ行き、ケアマネージャーから要介護度の認定を受けましょう。
宇都宮市の場合は、以下の地域包括支援センターが利用できます。
(参考 宇都宮市公式Webサイトより)
宇都宮市以外にお住まいの方で、地域包括支援センターがどこにあるか分からない場合は、各自治体の介護保険課窓口に聞けば教えてもらえます。
地域包括支援センターは簡単にいえば地域に住む高齢者の総合相談窓口です。
2.要介護認定を受ける
要介護度とは、ADL(アクティビティ・オブ・デイリーリビング)が自立しているかどうか――つまり、日常的動作が自分で行えるかどうかによって判断されます。
要介護度には7つの段階があります。介護よりも軽い場合、介護予防サービス利用が中心の「要支援」(2段階)、そして実際に介護が必要な場合は「要介護」(5段階)となります。この介護度別に、介護保険の利用できる上限が決められています。最も軽い、要支援1で約5万円。介護サービスが必要になる要介護1で上限は約16万7千円で、最も重い要介護5で上限は約36万円まで利用可能です。
なお、本来ならば、要介護認定には約一か月かかりますが、ケアマネージャーの判断で介護保険の前倒し利用をすることができます。
3.介護保険をつかう
介護保険を使うことのできる支援はすべて点数が決められており、利用料の上限までしか使うことができません。この範囲内であれば、本人負担は1割ですみますが、上限を超えたものに関しては、全額負担となります。
この介護保険をどのように使うかというケアプランを練るのが、ケアマネージャーの役目です。ケアマネージャーによるケアプランの作成費用は介護保険から出ておりますので、利用者負担はありません。万が一、ケアマネージャーによるケアプランが意にそぐわない場合、利用者は無料でケアマネージャーを変えることができるので安心です。
このケアプランは、ケアマネージャーの手を借りずに自分で計画を立てることも可能です。
ここまで、介護保険を実際に使うまでの手順をお話しさせていただきました。介護のためのお金を工面するうえで、心強い味方です。
しかしながら、介護保険はもともと「家族介護」を支援することが目的の政策でした。介護を必要とする当事者様のために作られたものではなく、ご家族の介護負担を軽減するためのものですから、おひとりさま向けにつくられたものではありません。つまり、絶対量が足りないようにつくられており、残念ながら、ひとりの介護費用を100%まかなうことができるだけのものではありません。「もし、ご家族の方が要介護になったら?」という、もしもの備えが必要なのは、お葬式だけではないようです。
幸いにして、「老い」はご不幸事のように、なんの前触れもなく訪れるものではありません。介護を受ける側の方も、ご家族の介護をすることになる方も、「自分の身になにかあったらどのようにしてほしいか」、「ご家族の体になにかあったら、ご家族の代わりとしてどのような選択をしてあげるのがベストなのか」、よくお話をしておくことが大切です。
あんしん葬儀社は、ライフエンディング・ステージにおけるトータルサポートを通して、宇都宮市にお住まいの皆様の人生に寄り添う企業を目指しています。お葬式のことだけでなく、もしものための終活のこと、また、その後の相続やお片付けのことまで、さまざまな分野の専門家と協力して、宇都宮市の皆様の人生をサポートさせていただきます。
ご自身の終活をお考えの方も、ライフエンディング・ステージを迎える方がご家族にいらっしゃる方も、終活のことでご不安なことがございましたら、まずはお気軽にご連絡くださいませ。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
代表取締役
荒井 貴大
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