キリスト教(プロテスタント)のお葬式について

葬儀について

2020.01.24 キリスト教(プロテスタント)のお葬式について

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仏式・神式のお葬式に参列したことはあっても、キリスト教式のお葬式に参列したことのない方も多くいらっしゃることと思います。文化庁が2019年に発表した全国社寺教会等宗教統計調査によると、栃木県でのキリスト教の信者数はわずか1パーセント未満だと言われています。
今回は、そんなキリスト教のお葬式について、参列者の視点から簡単にご説明させていただきます。
宇都宮市内にも数々の教会がありますが、宇都宮市にあるキリスト教は、主にカトリックとプロテスタントの2つです。あんしん家族葬ハウス鶴田のある宇都宮南部にはプロテスタント教会が、宇都宮駅近くの街中にはカトリック教会があります。今回は、鶴田の近くにも教会の多い、プロテスタントのお葬式を中心に取り扱います。

プロテスタントにおけるお葬式の意義

生前から信仰されていた方にとっては、キリスト教は大切な生活の一部です。故人様の信仰を理解し、また尊重することは、故人様やご遺族の方に寄り添うことにつながることでしょう。はじめに、プロテスタントのキリスト教におけるお葬式のもつ意味をご紹介いたします。キリスト教においては、死は魂と肉体の分離であると考えられています。信仰を持ったキリスト者の魂は神様によって召され、天のみ国へと帰ってゆくそうです。そのため、キリスト教のお葬式は、「亡くなられた方の魂を神様のみもとへとお送りする儀式」といえるでしょう。

礼拝形式のお葬式

キリスト教のお葬式は、前夜式(キリスト教に本来「通夜」という儀式はありませんが、日本の風習に合わせて「前夜式」として礼拝を行うことがあります)も、お葬式当日も礼拝の形式をとっています。
ここで、キリスト教の礼拝に出席されたことのない方のために、簡単に流れをご説明させていただきます。
礼拝の開始を告げる音楽・前奏によって始まります。礼拝のために集った人はみな、神様によりその御前に招かれた人々です。神様から招かれた人々に、掛けられる第一声が招きの言葉(招詞)です。参席者はみな神様からのお言葉に耳を傾けます。そして、賛美・頌栄へと移り、皆で讃美歌を歌います。お葬式では「いつくしみふかき」などがよく歌われていますが、ここで歌う讃美歌は、お葬式のための特別なものではなく、通常の礼拝や結婚式の際にも歌われています。その後、お祈り、聖書の朗読、説教……と続きます。通常の礼拝にはないものとしては、亡くなられた方の経歴や信仰のあゆみが、個人略歴として語られることがあります。これは故人様の思い出を語ることだけを目的としたではなく、ご会葬に来られた皆様に対して、キリスト者としての故人様の信仰の証を伝えるものでもあります。詳細な内容や呼び方は教会ごとに少しずつ異なることがありますが、神様の賛美・神様へのお祈りが礼拝の中心となる点ではみな同じです。

参列時のマナー

参列の際のマナーとしては、まずは開式時間に間に合うように式場に到着することが大切です。仏式のお葬式の場合、お焼香のみのご参列をされる方もいらっしゃいますが、キリスト教のお葬式は、最初から最後まで礼拝に参加することがマナーと言えます。あくまでも「故人様の人生を守り、導いてくださった神様への礼拝」という意味合いがあるためです。また、会葬者は、ご参列の皆様とともに神様を礼拝し、残されたご遺族の慰めのためにお祈りを捧げます。神様に御前に等しく招かれた者として、開式に間に合うよう時間に余裕をもって到着しましょう。
服装は仏式のお葬式と同じもので問題ありません。男性であれば黒の礼服、女性であれば露出の抑えた黒のドレスなど、一般的な喪服でご参列いただけます。仏式ではないため、念珠はご持参いただかなくても大丈夫です。
また、キリスト教のお葬式では献花がございます。お棺の前の献花台に、生花を置きます。
弔辞・弔電も、仏式・神式のお葬式と同じようにご紹介する場面があります。ただし、故人の死を弔う・悼むといった内容よりも、ご遺族への慰めを語り、思い出を分かち合うことを目的とした内容が望ましいでしょう。
礼拝の流れを説明した際に、聖書や讃美歌について触れましたが、これは聖書を持っていない方や讃美歌を歌ったことのない方でも大丈夫です。教会で行う場合は貸出用の聖書や讃美歌集があったり、キリスト者でない会葬者のためにパンフレットを用意してくださったりしている場合がほとんどです。また、多くの場合、聖書朗読の箇所やお祈りの言葉も、キリスト者でない方にも理解しやすい箇所を選んでくださることが多いです。ですから、キリスト教にまったく馴染みのない方でも安心してご参列いただけることと思います。

今回は、参列者の目線からキリスト教(プロテスタント)のお葬式についてご説明させていただきました。
キリスト教のお葬式に参列された方のなかには、「あまり暗い感じがなくて爽やかな感じがする」「明るい雰囲気でよかった」とおっしゃる方もいらっしゃいます。慣れないスタイルのお葬式へ行くのはご不安もあることと思いますが、その意味やマナーを理解することは、故人様ときちんと最後のお別れをするための一助となることでしょう。
大まかな内容をご説明させていただきましたが、お作法やその意義については、それぞれ教会ごとに考え方が少しずつ異なってまいります。あんしん葬儀社はそういった宇都宮市をはじめとする地域の皆様によりそい、その地域の教会でのご葬儀も承っております。キリスト教(プロテスタント)のお葬式のことでお困りのことがございましたら、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

荒井 貴大

代表取締役
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